2025年03月04日
初期のむし歯は削らず治せる!こんなにすごい再石灰化
こんにちは。院長の渡邊です。
3月には二十四節気のひとつである、「啓蟄(けいちつ)」があります。啓蟄とは「冬の間に閉じこもっていた虫たちが、土の中から出てくる頃」という意味です。
この場合の「虫」とは昆虫だけでなく、トカゲやカエル、ヘビなども含んでいるそうです。その言葉が指すように、春に向かって移り変わっていく時期なので、その季節の変化を楽しみたいものです。
さて、虫といえば「むし歯」が連想されますが、初期のむし歯であれば、歯を削ること無く治療できる場合があることをご存じでしょうか。
● 初期むし歯は削らずに治せるって本当?
実は歯に穴が空く一歩手前の状態である初期のむし歯、専門的に「CO(シーオー)」と呼ばれる段階であれば、削らずに治せる可能性があります。
そのカギを握るのが、私たちの体に備わっている「再石灰化(さいせっかいか)」という修復機能です。COの段階で再石灰化を高める適切なケアを行えば、元の健康な歯に戻すことができます。しかし、痛みなどの自覚症状はまだないため、気づかないまま放置してしまうことが少なくありません。
● 歯を修復する力「再石灰化」とは?
食事のたびに細菌が作り出す「酸」によって歯の表面が少しずつ溶けだします。この現象を専門的に「脱灰(だっかい)」といいます。これに対して、お口の中ではだ液の力を借りて溶けた成分を元の状態に戻す力が働きます。これが「再石灰化」と呼ばれる歯の修復機能です。
私たちの歯は「脱灰(溶ける)」と「再石灰化(元に戻す)」という2つの作用を絶えず繰り返しており、両者のバランスを保つことで歯の健康を維持しています。
ところが、このバランスが崩れて再石灰化が追いつかなくなると、やがて歯に穴が空いてしまいます。これが「むし歯」と呼ばれる状態で、この状態に至ってしまうと削る治療が必要です。初期むし歯はまさにその境界にあたり、ここで再石灰化の働きを高めることが削らずに治す重要なポイントとなります。
● 再石灰化を加速! 日常ケアのポイント
歯の再石灰化を促すためには、日常の生活で次の3つのポイントを意識することが大切です。
・ポイント1 歯みがきは食後すぐ
お口の中の細菌は食べものから酸をつくり、これが歯を溶かす原因になります。食後すぐのブラッシングで食べかすを落とすことが、再石灰化を有利に働かせるポイントです。
・ポイント2 「ダラダラ食べ」「ダラダラ飲み」をストップ
お口の中に食べものがある状態が長く続くと、再石灰化による修復が追いつきません。決まった時間にまとめて食べることを心がけましょう。
・ポイント3 よく噛む習慣をつける
だ液には再石灰化を助ける働きがあります。しっかりよく噛むことでだ液の分泌を促すことも、歯を守る力を高めるうえでは重要です。
初期むし歯は再石灰化を促すことで削らずに治せる一方で、自覚症状がないため自身でそれに気づくことができません。また、再石灰化の力には個人差があり、それを高める方法も異なります。初期むし歯を早期に発見し、自分に合ったケアを行うためには歯科医院でのチェックが重要なポイントになりますので、ぜひ定期的にお越しいただき、削らない治療のチャンスを見逃さないようにしましょう。
2025年02月27日
2025年02月20日
春が来る
まだまだ肌寒い日が続きますが、
春服が店頭に並び始めたのを見ると、
冬の終わりが近づいてきたのを感じます。
私の秘密基地でも、
少しずつ春の兆しが見られるようになりました。

先ずは【蝋梅】
蝋梅が秘密基地を
黄色く、とても美しく彩ります。
寒い時期に他の花々に先立ち、
控えめに奥ゆかしく花を咲かせる蝋梅。
花開くと甘く深みのある香りがふんわりと広がり、
姿が見えずとも、秘密基地に足を踏み入れただけで
開花の気配を察することができます。

次に【白梅】
頬に触れる空気が刺すような大寒波の中
小枝にポツンと一輪の梅の花が開きました。
最初の一輪です。
満開の梅もよいけれど一生懸命、
健気に咲く“最初の一輪”が特に好きです。
冬に凍えた身体にも心にも、小さな光が射し込みます。
春は、もうすぐそこですね。
みまつ渡辺歯科医院
〒420-0803
静岡市葵区千代田1-3-7
TEL:054-209-1133
URL:https://mimatsu-wd.jp/
Googleマップ:https://maps.app.goo.gl/ahr3JMsnaDjWkKwQ8
2025年02月04日
脳卒中と心筋梗塞リスクが◯倍!?お口の病気の恐怖
こんにちは、院長の渡邊です。
寒い日が続く冬場は、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる時期です。暖かい室内から冷たい外気に触れる際や入浴など、急激な温度変化で血圧が大きく変動する「ヒートショック」がその主な原因のひとつとされています。
ヒートショックを防ぐには入浴前にシャワーで給湯し、蒸気で浴室全体を温めたり、外気温が比較的高い日没前に入浴したりすることなどが効果的です。
実はヒートショック以外に、お口の不健康が脳卒中や心筋梗塞といった命に関わる病気に繋がってしまう可能性があることをご存じでしょうか。
● 驚きの研究結果!脳卒中のリスクが約3倍に
脳卒中や心筋梗塞といえば、高血圧や糖尿病、高コレステロール血症といった生活習慣病がその原因として広く知られています。しかし、近年の研究では歯周病がこれらの病気のリスクを高めることが明らかになってきました。
実際にある研究では、心筋梗塞で亡くなった方の心臓を調べたところ、「血管の中から歯周病菌が発見された」と報告されています。さらに別の研究では、歯周病のある人はそうでない人と比べて、「脳卒中のリスクが約3倍、心筋梗塞のリスクが約2倍も高くなる」ことがわかっています。
● 歯周病が脳卒中・心筋梗塞を引き起こす理由
ではなぜ、お口の病気であるはずの歯周病が脳や心臓の病気を引き起こしてしまうのでしょうか。
歯周病が進行すると、傷ついた歯ぐきから歯周病菌が侵入し、血管を通って全身へ行き渡ります。
近年の研究で、これらの歯周病菌が血管の壁を傷つけるほか、血液が固まってできる「血栓(血のかたまり)」を作りやすくすることがわかっています。これにより、脳や心臓の細い血管が詰まりやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすリスクが高まってしまうわけです。
● 今日からできる!命を守る歯周病予防
歯周病はこのほかにも、糖尿病や肝臓病、認知症、肺炎など全身のさまざまな病気の発症や進行に影響を与えることがわかっています。にもかかわらず自覚症状に乏しく、気づかないうちに進行してしまうケースが少なくありません。
毎日のセルフケアで予防することももちろん大切ですが、早期発見に努めることも、歯周病を進行させないうえでは非常に重要です。
歯科医院での定期的なチェックを習慣にすることは歯周病のリスクを減らすだけでなく、脳卒中や心筋梗塞など命に関わる病気を未然に防ぐことにもつながります。歯周病予防で命を守る第一歩を私たちと一緒に踏み出しましょう。
2025年01月29日
2025年01月27日
「お化粧」が終わりました!
こんにちは。院長の渡邊です。
新しい年が始まり、早くも2週間が過ぎました。
本年も皆さまのお口の健康を守るため、
スタッフ一同、尽力して参りますので、
いつでもお気兼ねなくご来院ください。
さて今回もブログでは、
年末から年明けにかけての出来事を
3つのトピックに分けてご紹介します。
【診療所の防水工事】
昨年より大掛かりな工事をしていましたが、
12月の終わりに無事「お化粧」を終えて、
綺麗な姿で新年を迎えることができました。
イメージはそのままで
少し落ち着いた感じになりました。
今まで以上にしっかりした防水対策や
LEDライトへの総入れ替え作業 なども行えたので、
追加工事もありきびしい日程したが
とても満足しています。

さて皆さん、どこが変わったか分かりますか?
HP(https://mimatsu-wd.jp/access_%e5%8e%9f%e6%9c%ac/)に
載っている写真はリニューアル前の写真です。
間違い探しの感覚でぜひ、違いを見つけてみてくださいね。
【秘密基地】
残念ながら温州みかんに続いて青島みかんも、
カメムシの影響で半分くらい落ちてしまいました。
次の収穫時期に期待します。
最近秘密基地には、ヒヨドリが棲みつきました。
ヒヨドリは無事だったみかんを夢中になって食べます。
そのためカメムシの被害を免れた残り半分のみかんは、
ヒヨドリと競争しながらの収穫となりました。

写真は、はるみです。
一見とても美味しそうですが、
まだ甘味がのっていません。
きっとヒヨドリが食べごろを教えてくれることでしょう。
【カブトムシの幼虫】
秘密基地の落葉の下の堆肥を少し掘ると、
丸々としたカブトムシの幼虫が。

兄弟なのでしょうか、仲良く寝ていますね。
私が小学校のころは自宅近くの山で
友人たちとよく探しまわったものです。
しかし、なかなか見つけられませんでした。
当時の自分にとっての「宝物」を
この秘密基地ではすぐに見つけることができます。
昔の自分にプレゼントしてあげられれば、
大喜びするだろうなと思います。
来院している小学生の男の子に
プレゼントしようと話をしても、
残念ながら人気がありません
今は昆虫少年っていないのかなと、
時代の変化を感じました。
みまつ渡辺歯科医院
〒420-0803
静岡市葵区千代田1-3-7
TEL:054-209-1133
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2025年01月08日
歯1本当たりの価値はいくら?知って得する「歯」産価値
あけましておめでとうございます。院長の渡邊です。
お正月にはポチ袋にお金を入れた、「お年玉」をお子さまに渡す文化がありますが、今年はいかがだったでしょうか。近頃は急速にキャッシュレス化が進んでいますが、今後はお年玉もキャッシュレス決済になってしまうのでしょうか。
さて、お金といえば皆さんはご自身の歯を金額に換算するとしたら、どれくらいの値段になるかご存じでしょうか。今回はその答えの手がかりとなる、興味深い事例をいくつかご紹介します。
● 意外と知らない「1本の歯の価値」
たとえば歯科医師を対象に行った「歯の資産価値」に関するアンケート調査では、永久歯1本の価値は「平均104万円」という結果となりました。さらに、過去の裁判では、十分な検査や説明がないまま、抜く必要のない歯を抜歯した損害賠償額として「1本150万円」という判決がでたケースもあります。
この金額を親知らずを除いた永久歯28本で計算すると、お口の中には約3000万円もの資産が眠っていることになります。このように、私たちの歯は想像をはるかに超える大きな価値を持っているのです。
● 将来の医療費や介護費にも影響する!?
歯の健康は、将来の家計にも大きく影響します。ある調査結果では、定期的にメインテナンスを受けている方は、年間の医療費が平均9.5万円、最大で13.5万円も安くなることがわかりました。10年分で換算すると、100万円以上もの差が生じます。
他にも、高齢者を対象にした研究においては、過去6か月以内に歯科を受診した人は、以後8年間の介護費用が安く抑えられるという結果が出ています。
以上のことからも、歯の健康を守ることは、将来の家計負担を大きく軽減できる賢い投資といえるでしょう。
● 「投歯(とうし)」で歯産価値を高めよう!
歯の歯産価値(資産価値)を高めることはお金の問題だけでなく、「おいしく食事を楽しむ」「笑顔で語らう」など、私たちの生活の質にも大きく直結します。近年、歯科業界では「投資」ならぬ「投歯(とうし)」という新しい考え方に注目が集まっています。
「投歯」とは、将来の豊かな生活を見据えて、毎日のセルフケアと定期的なメインテナンスを組み合わせながらお口の健康維持に努める取り組みのことです。当院でも、患者さまお一人おひとりの「歯産価値」を守るため、さまざまなサポートを行ってまいります。ぜひ私たちと一緒に、未来の健康と笑顔のための「投歯」をはじめていきましょう。
2024年12月24日
2024年12月19日
工事完了までもう少し!
12月は忘年会シーズンということもあり
お酒を飲む機会が増える月ですね。
お酒を飲んだ後、
うっかり歯みがきを忘れて寝てしまうと
寝ている間にむし歯や歯周病が進行してしまいます。
宴会の後にこそ、意識して
丁寧な歯みがきを心がけてくださいね。
さて、先月から続いている
みまつ渡辺歯科医院の外壁工事。
順調に進んでいて
お化粧してきれいになったお肌(壁)が
チラリとのぞいています。

やっぱり建物も
人間と同じで定期健診が大切ですね。
開業時に建てた診療所ですので
すでに30年が経っています。
7~10年に一度、
建物のメンテナンスを行ってきましたし、
見た目はなんともないように見えていましたが、
足場を組んで調べると
色々ケアが必要なところが見つかりました。
今回は人間ドック(建物ドック?)のつもりで
ケアが必要なところは細部まで治療しました。
日に日に寒さが厳しくなる中
職人さんたちが頑張ってくださっていて
年内には工事が完了しそうです。
綺麗で健康になった診療所のお披露目まで
もう少々お待ち下さい。
そして今年も勤労感謝の日に合わせて
かわいい訪問がありました。
園医を務めている児童園の子供たちが
お散歩をかねてやってきて
来年の干支のカレンダーを届けてくれました。

ヘビのお顔の小さな手形が可愛らしく
ほっこり嬉しくなりました。
素敵なプレゼントをありがとうございます。
これからもすくすく元気に育ってくださいね。
みまつ渡辺歯科医院
〒420-0803
静岡市葵区千代田1-3-7
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2024年12月03日
お口の乾燥にご用心!自宅でかんたんドライマウス対策
こんにちは。院長の渡邊です。
寒さが深まるこの時期に気になるのは空気の乾燥。お肌や唇のケアに気を遣っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、乾燥のケアが必要なのはお口の中も同じ。「口が渇くだけなのでは」と思われがちですが、お口の中が乾燥していると日常生活や健康面にも大きな影響を及ぼします。しかも、冬の乾燥とは関係なく起こるため、常に注意が必要です。
● ドライマウスの意外な症状とリスク
お口の中のだ液の分泌量が少なくなり、のどが乾いたり、口の中が乾燥し、不快感や痛みが生じたりする病気を「ドライマウス」といいます。
その症状のひとつに昼夜問わずに続くお口のネバつきがあります。この状態が続くと、食事の際に食べものが飲み込みにくくなったり、味覚が鈍くなったりすることがあります。また、滑舌が悪くなるなど、会話にも支障をきたしてしまうことがあります。
次に、気をつけたいのは健康面への影響です。
だ液にはお口を清潔に保ち、細菌やウイルスを殺菌・消毒する働きがあります。
お口の渇きでだ液が少なくなると、むし歯や歯周病、口臭などのお口トラブルが増えてしまうだけでなく、風邪やインフルエンザなどの感染症のリスクも高まってしまいます。
● だ液腺マッサージでドライマウス対策!
だ液の量が少ないと気になったら、ドライマウスケアがおすすめです。毎日の簡単ケアで、お口を潤していきましょう。
お口の渇きを感じたら、まず実践したいのが「だ液腺マッサージ」です。お口の周りには3つの大きな「だ液腺」があり、優しくマッサージすることでだ液の分泌を促せます。
(1)耳下腺(じかせん):指数本分を耳の前(上の奥歯あたり)に当て、優しく円を描くように10回ほど動かします。
(2)顎下腺(がっかせん):あごの骨の内側にあるくぼみ(柔らかい部分)を3~4か所ほど、順番に5回ずつ優しく押していきます。
(3)舌下腺(ぜっかせん):あごの中心の柔らかい部分を、両手の親指で上向きに10回ほど押します。
● マッサージが難しい方には保湿剤もおすすめ
マッサージを続けることが難しい方にはお口専用の保湿剤もおすすめです。ドラッグストアなどでも手軽に入手できるので、以下を参考に症状やシーンに合わせて使い分けてみてください。
・ジェルタイプ
保湿効果が高く、長時間持続します。夜間の乾燥対策に、就寝前の使用がおすすめです。
・スプレータイプ
手軽に使えて、持ち運びにも便利です。日中のケアや外出先のケアにおすすめです。
・マウスウォッシュタイプ
口内を潤しながら洗浄もできる便利なアイテムです。乾燥が少し気になる方の予防ケアにおすすめです。
お口の渇きが気になりつつも、「これぐらいなら大丈夫」と軽く考えてしまう人は意外と少なくありません。しかし、その状態を放置するとお口の健康だけでなく、日々の生活の質にも影響を及ぼしていきます。少しでも気になることや当てはまる症状があれば、お気軽に当院へご相談ください。
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